なぜ日本全体のことを全国と呼ぶのか。
気になったことはないでしょうか。
アナウンサーさんの「今日は全国的に雨模様となるでしょう~」
この場合、【全国的に】が示すのは日本のことですよね。
世界のことではありません。
実は僕は子供の頃から気になっていました(笑)
日本を表すんだったら、全ての都道府県で「全都道府県」じゃないの? それで世界を示すのが「全国」じゃないの?
って考えていました。 (今思い返すと理屈っぽいこどもですね笑)
今回、そんな子供の頃からの疑問を大人になった僕が調べてみました。
全国という言葉における「全」の意味
そもそも「全」という言葉の意味について考えると答えが見えてきます。
- 後に続く言葉の要素の集まり「全て」を示す場合
- 後に続く言葉を1つの物と見なしその「全体」を示す場合
これらは全の後に続く言葉によって、流動的に使い分けられています。
僕たちも普段無意識に判断して言葉の意味を理解しています。
そして、全国という言葉は2番目の意味で使われているんです。
文章だけだとよく分からないと思うので図で説明しますね。
1.「全て」を示す場合
全の後に続く要素の集まり「全て」を示す場合ですが、僕たちが普段使っている言葉の具体例で言うと例えばこんなものがあります。
- 全巻
- 全世帯
例えば全「巻」だったら、マンガ等のシリーズ物の1巻1巻が「全て」集まった集合体のことを指しますね。
全「世帯」であれば、佐藤さんの家、高橋さんの家、鈴木さんの家など、様々な世帯がありますが、それら各世帯の集合体のことを指します。
2.「全体」を示す場合
後に続く言葉を1つの物と見なしその「全体」を示す場合ですが、身近な例で言うと例えば「全画面表示」があります。
- 全画面表示
この場合は、全「画面」表示。つまり「画面」の【全体】という意味で使われています。
そして全国という言葉は②の意味の【全体】という意味で使われていると捉えることができます。
日本のことを全国と呼ぶ理由
全国とは②の意味の【全体】という意味で使われているとすると、
全国 = 国の全体
と捉えることができますね。
そしてこの場合の「国」とは、ある1つの国「日本」のことを指しています。
全国 = 国(日本)の全体
となります。
他にも「全日本」や「全世界」。
これも同じ理屈で理解できます。
小さい頃の僕は全という意味を①の意味で捉えていたために全「都道府県」という発想が出てきたんですね。
別の説(日本の県が昔は国と呼ばれていたから)
昔の日本では、都道府県の単位が「国」と呼ばれていました。(伊賀の国、薩摩の国などですね)
その頃の名残で「全国」と呼ぶのだ。とする説もあります。
こちらもこちらで納得感がありますね。
そしてこちらの解釈をする場合、①の意味の国という要素全ての集合という意味で理解することができます。
どちらでも理解することができるんですね。
なので自分がしっくり来る方で解釈しておけば問題ありません。
まとめ
まとめると
- 全国とは国全体を表すという意味で「全」という言葉が使われている
- 都道府県が昔は「国」という単位だったことから来ているとする説もある
でした。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。