2019年11月9日に発売したデスストランディング。2021年9月24日にはプレイステーション5用ソフト『デス・ストランディング ディレクターズカット』が発売されるのが決まりました。
小島監督が独立してコジマプロダクションを立ち上げた後の初タイトルなので、大ゴケはできないと言ってもいい状況ですよね。
私は神ゲーと言ってもいい革新的なゲームだと感じましたが、気になるのは商業的に成功したと言っていいのか?
その辺について考察してみました。
デスストランディングは商業的に成功した?
国内での累計売上本数
売上の観点からですが、デスストランディングは初週18.6万本で初登場1位という素晴らしい結果でした!
2019年12月3日の時点では、3週目までの売上が発表されています。
デススト売上
【初週】18.6万本 【2週目】37382本(累計 22万3291本) 【3週目】12520本(累計 23万5811本)
2019年10月31日とほぼ同時期に発売された任天堂タイトル「ルイージマンション3」と比べてみましょう。
ルイージマンション3売上 (10/31発売)
【初週】15万649本(初週) 【2週目】29718本(累計 23万5047本) 【3週目】23872本(累計 25万8919本)
ほぼほぼ同じくらいの売上といっていいですね。
新規会社を立ち上げて新規タイトルで任天堂の人気タイトルと張る売上というのは素直にいい結果なのではないでしょうか。
海外(世界)での累計売上本数
海外での累計売上については、初週第2位となっていました。 (1位は3週連続でCOD MW)
順位は発表されているものの、本数自体は発表されていませんでした・・・。
しかしDaysGoneと比べて36%低かったという情報はキャッチ。
DaysGoneの方は3週目の時点で海外で30万本以上売れていたというデータを見つけたので、デスストランディングの海外での推定売上本数は
30万×0.64=192,000本
この記事では海外の売上本数は19万本ほどだったと仮定して考察してみようと思います。
開発コストから見て利益は出ていたのか
売上は上々の滑り出しをしていることは分かりましたが、利益は出ていたのでしょうか?
まず推定売上本数ですが、デスストランディングの売上本数は発売から3週目の時点で最低でも
国内:23万本 海外:19万本
となっていますので合計42万本です。
しかしこの中にはダウンロード版の本数が含まれていません。
PS4のダウンロード版の販売本数は全体のうち平均して26%らしいので、
総売上本数 × 0.74 = 42万本とすると総売上本数 = 約56万本となります。
また、この後売れた分も考慮して56万本~60万本売れたと仮定します。
デスストランディングの定価が7,590円で、ゲームソフトは大体6~7割が原価らしいので7,590×0.7 ≒ 5,300が利益と仮定します。
なのでここに推定売上本数の56~60万本をかけてみます。
5,300円 × 56万本 = 29億6800万円 5,300円 × 60万本 = 31億8000万円
ということは大体ですが、29億円~31億円の売上となる計算です。
問題は開発コストにどれだけかかっているかです。
ゲーム業界の開発コストといえばほぼイコールで「人件費」らしいです。
コジマプロダクションは設立:2015年12月で2019年12月現在従業員数は100名と記載されていました。
そして開発期間についてですが、2016年6月13日にE3ティザートレーラーを出展してます。
小島監督「僕は死ぬまでやりたいので,今回,2か月半で一生懸命ティザームービーを作ったんですが,皆さんの賛同を得られたようです。この選択は間違っていなかった,オッサンでもまだ頑張るぞ,と決意を新たにしています。」
ということは2016年4月から開発は始まっていたと見てもいいでしょう。
ただ、最初からコジプロの社員数が100人だったわけではなく、徐々に増えていったと思われます。
さらに初期からプロジェクトに全員投入していたわけでもないと思うので、仮に「2016年4月~2019年11月発売」までに30,50,70,100と増えたとしましょうか。
ゲーム業界の平均人月単価は100万円と言われています(※)から、
- 2億7千万(2016年の人件費)
- 6億(2017年の人件費)
- 8億4千万(2018年の人件費)
- 9億(2019年の人件費)
人件費は推定26億1千万となります。
※ゲーム業界の開発費について参考にさせていただいたサイト>> 「のりブログ」
42~45億円の売上だと仮定した場合、3億~4億の利益が出ている計算となります。
広告費や声優さんの出演費などのその他コストもあるでしょうが、初作品にてこの数字を見ると商業的にも成功したと見ていいんじゃないでしょうか。
コジプロのこれからのタイトルへの投資という考え方
コジプロ立ち上げからとなると、会社立ち上げ時にしか発生しないたくさんの労力があったと思われます。(オフィスの確保とか、社員の作業環境の構築とか、広報や声優さん各社との契約だとか、本当に色々あるでしょう)
それを考えると2作目、3作目を出した時に売上がさらに伸びるかどうかは「ユーザーの信頼」を獲得できるかにかかっており、この1作目は先行投資と捉えることもできると思います。
ユーザーの信頼を繋げるためにこの1発目にこんな最高のゲームタイトルを出したのは間違いなくコジプロという会社にとっての先行投資になったんじゃないでしょうか。
プレイしたユーザーからは高評価の声を多く聞きますし、私自身最高のゲームと感じました。 (ゲームオブザイヤーにもノミネートされましたしね・・・!)
まとめ
まとめると、
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デスストランディングの売上本数現在22万本超でルイージマンション3と並ぶ勢いで上々
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海外では初登場2位でDaysGoneの64%ほどの本数との情報
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利益に関しては、推定にはなるが3億~4億ほど出たのではないか。
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会社立ち上げにかかった資金も考えると開発コストをペイできていない可能性はあるが、ゲームオブザイヤーにノミネートされるなど、ユーザーの信頼は勝ち得ており先行投資という見方もできるのでは
という結論でした。
私個人としてはこれからもコジマプロダクションの素晴らしいゲーム体験を楽しみに、応援し続けていきたいと思います。