「高血圧、高血糖、脂質異常症」のうちの2つ、加えて「一定以上の腹部肥満」の状態になるとメタボと診断されてしまいます。
つまり、「メタボの原因」=「高血圧、高血糖、脂質異常症、腹部肥満の原因」、ということになりますね。

これらの生活習慣病には、一定の共通した原因があります。
生活習慣の乱れが原因だと言ってしまえば簡単ですが、人の体は些細なことで簡単に調子が悪くなってしまうものです。

そのような、単純なことだけれど中々認知できない、メタボになってしまう大原則を確認しましょう。

メタボの原因で最も大きいのはバランスの悪い食事

まず思いつくであろうメタボの原因、その1は食事です。
乱れた食生活は、内臓脂肪を増やしてしまいます。

内臓脂肪が増えていくと、腹部肥満だけでなく、高血圧や高血糖、脂質異常症などのメタボの基準全てに悪影響を与えてしまうのです。

具体的な食事の内容としては、脂質や塩分・カロリーの高い食事、野菜の少ないバランスの悪い食事が挙げられますね。

特に、欧米風の食事は高脂肪・高蛋白なものが多く、栄養バランスを取るのが難しい食事です。
そのため、野菜不足や塩分、脂肪過多でメタボになりやすいと言えます。

また、過度な喫煙、飲酒もメタボの原因です。
喫煙は血糖値の上昇、飲酒は内臓脂肪の増加や血圧の急な上昇を招いてしまいます。

運動不足もメタボの元

原因その2は運動です。
仕事などで忙しいと、運動は後回しになってしまいがちですよね。
運動をしていないと、食べた分のエネルギーが消費されず、脂肪として溜まってしまいます。

この溜まったカロリーが、乱れた食生活と同様、メタボを引き起こす一因となるのです。

ストレスもメタボのリスクを上げてしまう

ストレスによって発生するアディポサイトカインが生活習慣病を招く

原因その3はストレス。

ストレスが溜まるにつれ、体内には色々なホルモンが分泌されます。

分泌されるホルモンはアディポサイトカインといって、アディポサイトカインの異常発生により、体のバランスが乱れ、生活習慣病を招いてしまうことにつながります。

アディポサイトカインにはいくつか種類があります。
基本的には体に良い働きをしてくれるものもあるのですが、大量に発生してしまうと、高血圧、高血糖、脂質異常症などの生活習慣病を促進してしまいます。

また、睡眠時間が不足していたり、睡眠の質が十分でなかったりすることもストレスを引き起こしてしまいます。

夜食症候群に注意!

夜食症候群という言葉を知っていますか?

さっくりと説明すると「夜遅くに食事をすることの慣習化」ですが、これもまたメタボの原因になりえます。

先ほど登場したアディポサイトカインというホルモンの中にレプチンというものがあります。

レプリンは本来食欲の抑制に働きかけてくれるホルモンですが、夜遅い食事を続けていると、この働きは弱まってしまいます。
そうなると、いくら食べても食べ足りない、という状況になってしまいます。

最終的には、夜遅い時間に大量の食べ物を食べてしまう結果になります。
そして夜食の習慣が抜けなくなり、食べても物足りなくなり…という悪循環を招いてしまうのです。