血液検査で中性脂肪、コレステロール値が高いと診断されてしまった!
でも実際のところ、高いと言われてもどれくらい危ない段階なのかって、実感わかないと思う。
だって、何の自覚症状もないし、元気だし・・・。
そこで今回は、中性脂肪・コレステロールの基準値についてまとめてみた。
基準値を把握して、今自分がどのような段階にいるのか確認してみてほしい。
血液検査で中性脂肪値やコレステロール値を測る理由を知ろう
血液検査結果と基準値の見方
血液検査の時に注意してほしいのは、以下の3項目です。
検査項目 | 基準値 |
---|---|
中性脂肪 | 150mg/dl未満で正常 |
HDLコレステロール | 40mg/dl以上で正常 |
LDLコレステロール | 140mg/dl未満で正常 |
この3項目のうち1つでも基準値から外れてしまうと、脂質異常症と診断されてしまう。
参照元:厚生労働省|脂質異常症
また、中性脂肪の基準値とHDLコレステロールのいずれか、または両方から外れてしまうと、メタボリックシンドロームの判定基準の一つになる。
血液検査で、コレステロール・中性脂肪の基準値を気にしなければいけない理由
コレステロールや中性脂肪の数値に注意しないと、心臓や脳の疾患につながる恐れも。
なぜなら、血液検査でコレステロールや中性脂肪の数値が悪いと、脂質異常症と診断されてしまうからだ。
脂質異常症とは、血液の中の脂質(中性脂肪やコレステロール)のバランスが崩れている状態のこと。
この状態を放っておくと、脂質が血管内に溜まってしまう。
すると、たまった脂質によって血管が傷つけられるのだ。
そうして血管が傷つくことで硬くもろくなり、動脈硬化という状態に。
動脈硬化になると、血流に異常が起きやすくなって、心臓や脳の病気にかかりやすくなってしまう。
脂質異常症と診断される基準値
血液検査で、脂質異常症と診断される基準には、以下の3つがある。
- 高LDLコレステロール血症
- 低HDLコレステロール血症
- 高中性脂肪血症
この3つのうちのどれか1つにでも該当してしまうと、脂質異常症と診断される。
高LDLコレステロール血症(140mg/dl以上)
血液検査でのLDLコレステロールの基準値は、140mg/dl未満。
LDLコレステロールが140mg/dlを超えてしまうと、高LDLコレステロール血症と診断される。
では、LDLコレステロールが増えるとなぜ良くないのだろうか。
LDLコレステロールは、悪玉コレステロールとも言う。
LDLコレステロールの役割は、血管を通って体内のいろいろなところにコレステロールを届けること。
そのため、LDLコレステロールが増えすぎると、血管に脂質が詰まってしまう原因になるのだ。
低HDLコレステロール血症(40mg/dl未満)
血液検査でのHDLコレステロールの基準値は40mg/dl以上。
HDLコレステロールが40mg/dlを下回ってしまうと、低HDLコレステロール血症と診断されてしまう。
HDLコレステロールは、善玉コレステロールとも言う。
HDLコレステロールはLDLコレステロールとは逆に、少なすぎると良くないコレステロールだ。
HDLコレステロールの役割は、LDLコレステロールによって血管内に増えたコレステロールを回収すること。
つまりHDLコレステロールが少ないと、血管内にコレステロールがどんどん増えてしまうのである。
高中性脂肪血症(150mg/dl以上)
中性脂肪の基準値は150mg/dl未満。
中性脂肪が150mg/dlを上回ってしまうと、高中性脂肪血症と診断されてしまう。
中性脂肪が増えても、血管に直接悪影響を及ぼすことはない。
しかし中性脂肪が増えると、コレステロールの回収役であるHDLコレステロールの減少につながってしまうので、注意が必要だ。
そのため中性脂肪が増えることは間接的に、血管内にコレステロールを増やすことにつながるのである。
総コレステロールの数値は、あまり指摘されなくなっている
上の表の3つの検査項目のほかに、「総コレステロール」という検査項目もある。
これは、LDLコレステロールとHDLコレステロールの合計の値のこと。
以前は総コレステロールの基準値は220mg/dl未満で、これを上回ってしまうと、高コレステロール血症と診断された。
しかし現在では、コレステロールの全体量よりも、LDLとHDLのバランスが重要という考え方が主流だ。
そのため、総コレステロールの値は参考程度にするとよいと思う。
血液検査直前の食事は、中性脂肪やコレステロールにどんな影響があるの?
血液検査の数値は、検査の前に摂った食事やその時間帯によって本来の数値と変わってしまう。
コレステロールの場合は、採血する日から2~3週間前の食事による影響が数値に大きくかかわる。
そのためこの期間に高コレステロールの食事(揚げ物など)をしていた場合、数値が悪くなってしまう可能性も。
また中性脂肪の数値は、検査前12時間くらいは食事を摂ると高めに出てしまう。
さらに朝方まで飲酒をしていた場合も、数値が高くなるようだ。
血液検査をする場合に、当日の朝または前日の夜からの食事制限の指示が出た場合は、必ず指示に従うようにしてほしいのだ。