健康診断を受けた際、アルファベットばかりでそれぞれが何を意味しているのか分からないなんて経験はないだろうか。
特に血糖値は、専門的な用語が多くて混乱してしまう。

そこで、今回は血糖値の基準値を始め、血糖値に関わる検査項目を整理してみた。
検査結果をしっかり把握して健康になろう。

尿糖検査や血糖値検査はどんな手順なのかを知ろう

血糖値を測定するとき、どのような数値を基準にするのだろうか。

健康診断では通常、血液検査や尿検査が行われる
血液検査では血糖が、尿検査では尿糖が出ているかが調べられる。

血液検査の結果(ヘモグロビンh1c・空腹時血糖)が基準値を超えていた場合はブドウ糖負荷試験に進み、再検査をすることが多いようだ。

ヘモグロビンh1c・空腹時血糖等の専門用語や、それらの正常値は以下で説明していく。

血糖値の基準値

血糖値の基準値を表にしてみた。
自分の血液検査や尿糖検査の数値と比べてみよう。

基準値(通常の人) 糖尿病の人
尿糖検査 陰性(-)、もしくは尿糖の量が1g/日以内
空腹時
血糖
109mg/dl以下 126mg/dl以上
ヘモグロビンa1c 5.4%未満 6.5%以上
ブドウ糖
負荷試験
30分後には血糖値が降下、2時間後には元に戻る 最高値を迎えるのが30分より遅い、その最高値が140mg/dlを超える等

尿糖検査とは?その正常値はどのぐらい?

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尿糖とは、尿中に漏れ出たブドウ糖のことだ

普段、尿中に排出されるブドウ糖の量はとても少ない。
しかし、糖尿病などでブドウ糖の量が限度を超えると分解などの処理が間に合わず、尿中に流れ出してしまう。

尿糖検査は、尿に糖がどれぐらいでているかで血糖値を把握しようとするものだ。
尿糖が出たからといって必ず糖尿病というわけではなく、尿糖が出なくても糖尿病という人もいる。

尿糖だけで糖尿病かどうかの判断ができるわけではない。
定性検査という検査方法なら、陰性(-)を示せば正常、定量検査という方法なら尿糖の量が1g/日以内であれば正常だ。

空腹時血糖って何?基準値はどのぐらい?

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健康診断の血液検査では、空腹時血糖を調べる。

空腹時血糖は、検査前日の夕方頃から絶食し翌朝の空腹時に検査するものだ。
血糖値が最も低い時間帯の血糖濃度を測ることになる。
糖尿病予備軍や軽い糖尿病の人は空腹時血糖値が正常な場合があり、正確な判断のためにはブドウ糖負荷試験が必要だ。

糖尿病でない人の空腹時血糖の基準値は109mg/dl以下
空腹時血糖の値が126mg/dl以上の人は糖尿病と診断される。
糖尿病が進むと、空腹時血糖は段々と上がっていってしまう。

ヘモグロビンa1cから何が分かるの?どんな数値が正常?

空腹時血糖と同じく血液検査で調べる項目にヘモグロビンa1c(エー・ワン・シー)がある。

ヘモグロビンa1cには、Hba1cやグリコヘモグロビン、ヘモグロビンA1C等、色々な呼び方がある。
この数値からは、1~2カ月前の血糖値の平均が分かる。

ヘモグロビンa1cは検査前の運動・食事の影響を受けることがある。
そのため、ヘモグロビンa1cは健康な人は低く・そうでない人は高く示される。

健康な人はヘモグロビンa1c値が5.4%未満となり、糖尿病の人は6.5%を超えてしまう
わかりやすい高血糖の基準になりそうだ。

ブドウ糖負荷試験ってどんなもの?正常な結果は?

健康診断で血液検査を受け、上で書いた空腹時血糖やヘモグロビンa1cで基準値を満たせない場合はブドウ糖負荷試験に進む。

ブドウ糖負荷試験(OGTT)は、自覚症状の少ない糖尿病を正確に診断できる検査だ。
75gのブドウ糖が含まれた液体を飲み、その後どのように血糖値が変わっていくかを調べるものだ。

糖尿病でない人は、飲んだ後30分後に最高値を迎え緩やかに下がっていく。
2時間も経つと、検査前の血糖値に戻るはずだ。

糖尿病である人は、最高値を迎えるのが30分より遅くなったりその最高値が140mg/dlを超えたりしてしまう。
2時間たっても血糖値が戻らない人も糖尿病の疑いがある。